1.       概要

1.1      動作環境

T-Kernel用スケルトンコード生成ツール(以下、T-KernelBuilder)の動作に必要な環境は以下のとおりです。

No.

環境

備考

Java Development Kit 6

注意:Java1.5(5.0)では動作しません。

Eclipse 3.4以上

Eclipse本体

Eclipse EMF 2.4以上(SDO,XSD含む)

RTCBuilderが依存するEclipseプラグイン

※利用するEclipseのバージョンに合ったものをご使用ください。

Eclipse GEF 3.4.2以上(Draw2D含む)

RTCBuilderが依存するEclipseプラグイン

※利用するEclipseのバージョンに合ったものをご使用ください。

AIST RTCBuilder 1.1.0-RC1以上

注意:1.0.0版では動作しません。

 

1.2      制限

T-KernelBuilderは、PF-CoreおよびOpenRTM-aistを対象に開発されたものです。その他のRTCプラットフォームに対する動作は想定しておりません。

 


2.       T-Kernel Builderのインストールおよび起動

ここでは、T-Kernelのインストールおよび起動について説明します。

2.1      T-Kernel Builderのインストール

T-Kernel BuilderEclipseプラグインであるため、JavaEclipse本体および依存している他のEclipseプラグインをまずインストールする必要があります。動作を参照の上、これらをダウンロードしてください。

Javaはダウンロードしたインストーラからインストールを行います。

Eclipsezipになっています、任意の場所に解凍するだけで使用が可能となります。

AIST RTCBuilderについてはzipになっていますので、それらを解凍しEclipseをインストールしたフォルダにコピーしてください。(Eclipseが起動中の場合には一度終了し、再起動してください。)

T-KernelBuilderについてもAIST RTCBuilder同様zipファイルになっていますので、これを解凍します。解凍されてできた以下のjarファイルを、Eclipseのインストールフォルダにある「plugins」フォルダにコピーしてください。

  jp.ac.osaka_u.casi.rtm.rtcbuilder.t_kernel_X.X.X.jar

 

上記の作業によりT-Kernel Builderを使用する環境が整います。


2.2      T-Kernel Builderの起動

インストール後、Eclipseを起動すると、以下のようなページが表示されます。

21 Eclipseの初期起動時の画面

このWelcomeページは使用しませんので閉じてください。

22 パースペクティブの切り替え


ツールバーの「Window」から「Open Perspective」ボタンを押下し、プルダウンの「Other…」ボタンを押下します。

23 パースペクティブの選択

RTCBuilder」を選択します。

24 RTCBuilderの初期起動時画面


 

3.       雛形コード生成

メニューの「RT」ボタンを押下し、RTCBuilderのプロジェクト作成ダイアログを表示させます。

31 RTCBuilder画面

プロジェクト作成ダイアログでプロジェクト名を入力し、「完了」をクリックします。

32 プロジェクト作成ダイアログ画面


プロジェクトが作成され、エディタが表示されます。

33 エディタの表示

「言語・環境」タプを選択し、「言語」項目内の「T-Kernel」を選択します。

34 言語の設定


「基本」タブを選択し、「コード生成」ボタンを押下します。

3‑5 コード生成

T-Kernel向けRTCの雛形コードが、プロジェクト中に生成されます。

※各タブ内の設定項目の詳細については、AIST RTCBuilderのマニュアルを参照してください。

OPFでは、サービスポートの使用を許可していません。このため、「サービスポート」のタブ内の項目は設定することができません。

3‑6 「サービスポート」タブ

4.       生成コードのコンパイル方法

T-Kernel Builderでは、設定した内容に応じてRTCのコードを生成します。また、T-KernelRTミドルウェア上でコンパイルするためのMakeファイルを「em1d512」ディレクトリ以下に出力します。

生成したコードをコンパイルする際には、コード生成を実行したディレクトリをそのままコンパイル環境にコピーしてください。

4‑1 生成コード

コンパイル環境(Cygwinなど)を起動し、生成コードをコピーしたディレクトリに移動します。ディレクトリ中のem1d512」ディレクトに移動し、makeコマンドを実行すると、コンパイルを開始します。

4‑2 生成コードのコンパイル

コンパイルが正常に終了すると、「em1d512」ディレクト内にバイナリファイルが生成されます。これらのファイルを実行環境上にコピーする事で、RTコンポーネントを実行することができます。

4‑3 コンパイル後のファイル

OPF-Mの実行環境の構築方法、実行環境へのバイナリファイルへのコピー方法、実際のRTコンポーネントの実行方法については、OPF-Mの操作マニュアルを参照してください。