高速・高密度化が進む電子システム(図1)では,熱特性,回路特性を考慮した設計が
ますます重要になってきています.
また,設計期間の短縮,設計者の負担削減のために,CAEを活用し,
試作や後戻り工程の少ない設計と,設計の自動化が強く求められています.
本研究では,電子システムの設計初期段階を対象とし,熱特性・回路特性をともに満足 する部品配置や,パッケージ熱抵抗値などを自動算出するレイアウト設計ソフトウェア (図2)を作成しています. 線形化モデリング,データベース,熱・回路協調による最適設計理論を考案し, MCMや携帯電話などの小型パッケージ全体の駆動温度の概算から最適設計までを, これまでにない速度と簡易さで行う事が可能になっています.
このような技術は,かつて工場作業の自動化が進んだ時代にFactory Automation(FA)と 呼んだのに対し,Design Automation(DA)と呼ばれています. 本研究や他のDA技術の発展により,電子システム設計の大半を, 人に代わってコンピューターが行う時代が来るかもしれません.