Research


 ナノスケールからの材料構造設計をメガスケール生産での実現を念頭に、マルチスケールで生じる多様な界面を制御して、実社会の要請に応えうる材料開発を目指します。特に”プラズマ材料工学”を駆使することで、高品質化と高機能化、低コストと環境負荷低減など半ば相反する特性も両立しうる次世代材料、次世代プロセスの提案に挑みます。主要な応用研究分野は、高容量と高サイクル安定性が求められる次世代全固体電池向けナノ材料の創製、高速高品質の両立を可能とするメゾプラズマ高速エピタキシャルAD技術開発を対象として以下の研究を推進しています。

  1. プラズマの特徴と様々な分野での"プラズマ"の利用
    気体にさらにエネルギーを注入すると高いエネルギー状態であるプラズマ状態になります。このエネルギー状態を利用すると、平衡状態・プロセスでは実現できない様々な性質が発現します。

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  3. 次世代電池電極材料の開発
    様々な次世代移動体への蓄電技術の導入が検討される中で、容量と充放電サイクル性の両立が不可欠です。本研究室では、プラズマの特徴を活用することで高品位かつ大量生産を実現可能な電池材料開発を進めています。具体的には、プラズマの高温性・非平衡性を用いた物理・材料組織制御を通じて多様な構造を持つナノ電極の高速製造を可能にしています。本研究室では、プラズマ内での構造化過程の基礎研究を進めるとともに、様々な設備を用いた電池の製作・評価を進めています。

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  5. 単結晶ニアネットシェイプーAD技術
    新たなプラズマ領域の開拓も進めています。メゾプラズマ領域で発現するナノ粒子生成前のナノクラスターの成膜前駆体を利用すると特異な変形挙動から従来の数桁速く単結晶の高速成膜が可能になります。これを所定の領域にのみ堆積させることで、ニアネットシェイプのデバイス化が期待されます。さらに原料に粉体を利用する事で、更に高速・低コストな新たな製造パス開発を進めています。

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