【2020年度 B4 研究テーマ】

1. アディティブマニュファクチャリングによる3次元配線

2. 異形銀ペーストを用いた低温実装

3. コールドスプレイ法による有機/無機接合界面に適した金属表面設計

4. 視覚情報を用いたロボットソルダリング

5. 柔軟な導電性接合材料による高信頼接続

1. アディティブマニュファクチャリングによる3次元配線

 近年、 3Dプリンタのような三次元積層造形技術が, ものづくり分野において革新的な製造法であるとして, 世界的に大きく注目されている.
 これを 電子デバイス製造に応用して, 低抵抗Agペーストによる大電流に対応する 三次元積層配線の材料およびプロセス設計を目指す.

2. 異形銀ペーストを用いた低温実装

 サステイナブル社会の実現に不可欠なパワーエレクトロニクス分野は日本が牽引する重要なエレクトロニクス技術であるが,その高性能化に伴い使用温度も高温化するため,ヒートシンクによる高効率な冷却が必要である.
 そこで,低熱抵抗で冷却効果が高く,残留応力を低減可能な低温接合を実現する特殊形状のAgペーストを用いた接合材料の開発を行う.

3. 視覚情報を用いたロボットソルダリング

 電子デバイスの微細化や接合部の高密度化など,ソルダリング実装部の増大に対して熟練技能を持つ技術者の不足や,より安定な製造を目的としたロボットソルダリングシステムへの需要が高まっている.
 人間の作業者と同等のソルダリング作業の行うことのできるロボットを開発するため,視覚認識に基づくAI良否判定機能を備えた自動ソルダリングロボットシステムを開発する.

 

4. コールドスプレイ法による有機/無機接合界面に適した金属表面設計

 軽量化や材料の機能性を活かすために,異種材料を用いた複合材料製品が増加する近年,金属などの無機材料と樹脂などの有機材料を高強度で接合する手法が重要となっている.
 金属基板上にコールドスプレイ法により粉末を付着させることによって,樹脂-金属界面の接合強度向上のために有効な金属表面の凹凸形状とその形状制御手法を提案検証する.

5. 柔軟な導電性接合材料による高信頼接続

 IoT社会を目前にしてあらゆるものに電子機器やセンサなどが実装される時代となる中,電子デバイス実装部には線膨張係数差による熱応力や振動などによる機械的応力負荷を繰り返し受けるために,接合部において疲労破壊が生じる.
 そこで,電子デバイスの接合材に応力を緩和できる柔軟な材料(ソフトマテリアル)を用いることによって,信頼性の高い電子デバイス接合部の実現を目指す.


【その他の研究テーマ】