Research
接合界面トランススケール評価・解析
ものづくりにおいて,構造設計や接合プロセス制御に展開できる同種・異種材継手の性能評価・予測技術の開発が期待されています.その技術開発のためには,様々な接合形態(ナノ・マイクロ接合,金属間化合物層を介した接合,金属-樹脂接合)の継手における強度発現機構の理解が重要です.
従来の研究では,ナノ・ミクロ組織とマクロな継手特性の対応付けが行われてきました.しかし,強度発現機構の本質的な理解のためには,微視組織と特性のスケールを合わせる必要があります.そこで本研究室では,独自のトランススケール評価・解析法を確立し,これを用いた強度発現機構の解明を進めています.
- マイクロカンチレバーを用いた局所特性評価とマクロ破壊挙動との関係取得 マイクロスケールの片持ち梁曲げ試験を異種材料界面に適用することにより,不均一な界面組織を有するスポット接合において界面組織と特性の関係を初めて取得するとともに,強度低下に寄与する原因を突き止めました. 関連論文:Materials Science and Engineering A, Vol.772, 138743 (2020).
- 異材界面マイクロスケール引張試験 独自のナノ・マイクロ引張試験システムを構築し,鋼/アルミニウム異材継手のマイクロスケール引張試験を初めて行うとともに,特徴的な破断挙動を観測することに成功しました. さらに,当該技術を更に開発し,マイクロ剥離試験や放射光ナノCTとの融合アプローチへと展開しています. 関連論文:Composites Part: B 318, 113607 (2026), Materials Science & Engineering A, 923, 147692 (2025), Materials & Design, 235, 112420 (2023), aterials Science & Engineering: A, 865, 144647 (2023), Materials & Design, 213, 110344 (2022), Materials & Design, 206, 109818 (2021), Scripta Materialia, 186, 196?201 (2020).
- ミクロ・メゾスケール力学試験と放射光イメージング融合アプローチを用いた破壊過程解明 独自のマイクロスケール力学試験(項目2)やサブミリスケール力学試験,継ぎ手スケール力学試験を放射光イメージング(イメージング・CT)と組み合わせたアプローチを新規に構築し,接合部3次元構造把握した破壊過程を明らかにしています.
- 実験と計算の併用による界面強度特性評価および接合機構解明 マイクロスケール片持ち梁試験による実験とFEM解析およびMDシミュレーションを組み合わせた研究アプローチによって,異種材接合界面強度推定を行うとともに,その接合機構解明に取り組んでいます.
【鋼/アルミニウム異種材料接合部の界面剥離過程解明に向けたマイクロ剥離試験中動的観察】
【熱酸化させたAg-Cuコンポジット焼結層に対する放射光ナノCT測定を用いた内部構造観察と同試験片のマイクロスケール引張試験による破壊過程動的観察】
【サブミリスケール試験中放射光マイクロCTによるアルミニウム/炭素繊維強化樹脂界面剥離過程の観測】
大阪大学 大学院工学研究科 マテリアル生産科学専攻 生産科学コース
システムインテグレーション講座 プロセスインテグレーション領域 福本研究室